緑内障について

患者さんと一緒に画像チェックします。

三叉神経の分布
【OCT】

緑内障は、OCTという検査器械が普及したおかげで、網膜神経繊維層の薄くなっているところが、はっきりとわかるようになりました。
緑内障は、この神経繊維層がだんだん薄くなっていく病気です。ですから、過去のOCT画像と現在の画像を並べて比較することが、とても大切です。
当院では、モニターに写真を並べて、患者さんと一緒にチェックしています。

視野検査も大切です。

神経繊維層が薄くなっている方には、視野検査も必要です。OCT画像と視野検査の結果が一致しているかどうかのダブルチェックが大切です。
当院では、自動でできる静的視野計と、視能訓練士が検査するゴールドマン動的視野計の両方が検査可能で、症例に応じて使い分けています。
周辺部まで広く視野欠損がある場合は、視能訓練士の行うゴールドマン視野検査で緑内障が悪化していないかどうかのチェックがとても大切です。

緑内障の治療

緑内障の治療の基本は点眼治療です。房水という眼の中の水の産生抑制するタイプの点眼と排出促進するタイプの点眼を使い分けて、眼圧を下げます。

どうしても眼圧が下がらずにコントロールが悪い場合は、SLT(選択的レーザー繊維柱帯形成術)を施行する場合もあります。これは、低エネルギー光の短いパルスを眼球内の隅角に照射して、フィルターに付着しているカスを取り除き、房水の排出を改善することで眼圧を下げます。

それでも、眼圧コントロールが悪い場合は、緑内障の手術になります。当院でも手術可能になりました。
手術的に眼球内前方の隅角における房水の排出を改善させます。高齢化の現代では、長生きして余命が長くなることが緑内障進行のリスクとなっており、悪化予防のため手術症例は、年々増加傾向にあるようです。

慢性緑内障について

急性緑内障について

緑内障には急性緑内障というのもあります。急激な頭痛と吐き気に襲われ、数時間で失明することがあります。
隅角が狭いかどうかが大切で、隅角が狭い人がなりやすく、若い頃から遠視の女性に多いと言われています。若い頃から視力の良い方は、眼科受診しない傾向があり、早期発見ができないことが多いです。
眼科で隅角の狭さを時々チェックすれば予防できますので、定期検査しましょう。急性発作が起こる前に、レーザーイリドトミーという虹彩の端に小さな穴を、レーザー使用して開けておくと失明を防げます。当院でもYAGレーザーを使用して短時間で施行可能です。

急性緑内障について